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こんにちは^^
理学療法士として働いている私が、リハビリやそのお仕事について書いているblogです。
少しでもリハビリの仕事や資格について知っていただけたら幸いです。

前回は、柔道整復師の給料についてお話ししました。

 

柔道整復師の収入には大きな差があり、特に独立・開業し成功している人は平均年収を上回る収入が見込めるとお話ししました。
接骨院・整骨院の競争は激しく、成功するのはなかなか難しいことではありますが、多くの柔道整復師が開業を夢見るのではないでしょか。

では、開業するにはどうしたらいいのか、どのくらい費用がかかるのか、誰でもすぐに開業できるのか??などなど詳しく説明していきます。

 


柔道整復師の開業率

柔道整復師になった人の何割が独立・開業しているのでしょうか。
また、施術所数はどのように推移しているのでしょうか。

下記のグラフは、柔道整復師の人数と施術所数の年度別推移をグラフにしたものです。

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(引用元:衛生行政報告書)
平成26年までのものですが、このグラフを見ると、柔道整復師の約7割の方が開業していることになります。
かなり多いと思いませんか??
柔道整復師の数も年々増加しており、平成26年と比べ平成28年では6.6%増え68,120名となっています。施術所数も48,024箇所に増え、年間1,500箇所程度の施術所が開業していることになります。
接骨院・整骨院は、高齢者の増加により市場のニーズは高いと言えますが、一方でライバルも非常に多い状態となっています。
そのため、開業するためには、しっかりとした戦略を持って経営する接骨院・整骨院でなければ勝ち残れません。


接骨院・整骨院の廃業率


開業を目指している人にとって、あまり考えたくはない話ですが、開業した接骨院・整骨院全てが成功するわけではありません。激しい競争の中で廃業していく接骨院・整骨院もあります。では、開業した接骨院・整骨院の中でどれぐらいの割合で廃業しているのでしょうか。

厚生労働省が出している業種別の廃業率になります。
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(引用元:厚生労働省雇用保険事業年報:業種別廃業率)

接骨院・整骨院は「医療・福祉」または「その他サービス業」に分類されるのではないかと思います。
そうなると、廃業率は2〜4%程度となっています。
その他の業種と比較しても、廃業率は低い??という感じがします。

しかし、新規で開業する場合、5年継続できる整骨院は全体の2〜3%と言われることもあります。

以前は柔道整復師養成校卒業後、5〜10年ほど実務経験を積み、その後独立開業することが一般的でした。しかし、近年は卒業生の約2割が資格取得後すぐに開業し、十分な知識や経験がないまま、不正行為に手を染めるケースもあるとの指摘もあります。また、創業者支援の制度融資などもあり、企業を促す要因となっています。

これらの問題を改善させるため、厚生労働省は平成30年4月に柔道整復師法を数多く改正しまし。
一番の大きな改正は、
「柔道整復療養費の受領委任を取り扱う施術管理者になるための要件」
についてです。

柔道整復師として働く上で、保険請求をする施術を行う場合には、この「施術管理者」の届出が必要となります。
自費診療のみの場合は、届出は必要ありません。

独立開業し、保険請求を伴う施術を行う場合は、この「施術管理者」の届出をしなければならないということになります。
では、この「施術管理者」は、資格取得後すぐになれるのでしょうか?



開業は資格取得後すぐにできるの?

上記で述べたように、保険請求を伴う施術を行う場合は「施術管理者」の届出が必要になります。

平成30年4月の柔道整復師法改正前までは、「施術管理者」になるための要件については、柔道整復師の資格のみとされていました。

しかし、これでは十分な知識や技術がないまま、資格取得後すぐに開業する人が増え、柔道整復療養費の不正請求事案が大きな問題となっていました。
また、資格取得後すぐに管理者になる例は、他の国家資格を見ても稀です。


そのため、厚生労働省は平成30年4月に柔道整復師法を改正し、
「施術管理者」になるために

①3年間の実務経験
②16時間以上2日程度の施術管理者研修の受講


を義務付けました。

実務経験と研修の受講を要件とすることで受領委任の取り扱いにあたり、何が保険請求の対象かの判断や、施術録、支給、申請書の記載の仕方など、制度の正しい理解を受領委任を取り扱っている施術所で実際に学ぶことができるとともに、一定の研修を受講することにより、一定の質の向上を図ることができると考えられています。

これらのことから、現在は卒業、資格取得後すぐに開業することはできなくなっています。

柔道整復療養費の受領委任を取り扱う施術管理者になるための要件については、
後日さらに詳しくお話ししていきます。

接骨院・整骨院の開業に関わる費用

開業するには、知識や経験などの他にも多くの費用が必要となります。
開業に関わる費用としてどんなものがあるのか、実際どれぐらいの費用がかかるのか説明していきます。

①物件取得費
まず、開業するにあたりどこでやるのか、場所の確保が一番の課題です。
場所によって集客も変わってきますし、どのくらいの広さ、規模で行うのか、院内にどんな設備を置くのかなどなどによっても場所が変わってきます。
物件取得費に関しては、金額にかなりの幅があります。都会ではもちろん高くなりますし、地方になれば安いところもあります。また、駅の近くなどの立地がいい場所では高くなりますし、人の通りが少ないような場所では安くなります。
自分の希望にあった物件に出会うまでに何年もかかる人もいます。
それだけ場所は重要になるので、自分がどのような場所でどのくらいの規模でやりたいのかを明確にし、物件を探してみましょう。
物件取得に関わる費用としては、保証金、初回家賃、仲介手数料、敷金・礼金などがあり、数十万円〜数百万円かかります。
さらに取得した物件の改装にも費用がかかります。
取得した物件によっては、以前使用していた人が改装していてそのまま使える場合もあれば、すべて改装しなければならない場合もあります。
仲介業者とも相談し、どこまで自己負担でやるのか、仲介業者や物件のオーナーがどこまでやってくれるかなど、可能な限り自己負担が減るよう相談してみるのも良いと思います。

②設備費
治療用のベッド、物理療法の機器、タオルや枕などの備品、レジやパソコンなどの設備など様々なものがあります。電器治療器やレジなどはリースもあるため、初期費用を抑えるためには、リースなどの検討も良いと思います。

③宣伝広告費
HPの開設や折込チラシの作成、印刷、配布などにもお金がかかります。
宣伝広告費に関しては、初期だけでなく継続してかかる費用にもなります。
自分で作成できるところは自分でしたり、SNSなども活用して宣伝するなどして、経費を少しでも減らすようにしてみましょう。

主にかかる費用としては上記の3つになります。
これだけでも100万円〜多い場合は1000万円程度かかることもあります。

毎月の返済額なども考え、計画性を持って資金を借り、開業するようにしましょう。



ここまで開業についてお話ししてきました。
開業して終わりではなく、そこからが始まりでもあります。
5年継続できる整骨院は2〜3%と低い数値も出ていますが、成功すれば収入も増え、自分の頑張った分だけ収入になるという理想的な状態にもなります。

開業できるまで最低でも3年間の経験が必要ですが、開業する希望がある方は、資格取得後から開業に向けて動き、しっかりとした計画を立てて3年後の開業を迎えられるようにしましょう。

次回は、 柔道整復療養費の受領委任を取り扱う施術管理者になるための要件について
もう少し詳しくお話ししていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。