理学療法士の就職活動

こんにちは^^
理学療法士として働いている私が、リハビリやそのお仕事について書いているblogです。
少しでもリハビリの仕事や資格について知っていただけたら幸いです。

前回は理学療法士の国家試験についてお話ししました。
4年間(3年間)の集大成で、年に1度しか試験がないため1回で合格できるよう勉強しなければならないとお伝えしました。
4年次には、臨床実習、卒業研究、卒業論文、卒業試験、国家試験があり、とにかくスケジュール管理勉強の時間を作ることが大切です。これらに加えもう一つ大切なことがあります。
それは、就職活動です。国家試験を受けて終わりではありません。
では、理学療法士として働くために、就職活動はどのようにするのか、時期ややり方についてお話ししていきます。

 

理学療法士(PT)の就職先・選び方は?

理学療法士には、医療介護分野で、様々な活躍の場があります。
日本理学療法士協会の調査によると、理学療法士が勤務している職場の割合は、医療施設が6割、介護施設が2割、その他が2割となっています。
もっとも多い医療施設ですが、整形・脳外科、小児、循環器、スポーツなどなど様々な分野があります。また、急性期や回復期、維持期など発症からの期間によっても病院が分かれていることが多いため、医療施設だけでも選択肢がたくさんあります。

これだけたくさんの選択肢がある中で、どのように就職先を選んでいけば良いのでしょうか?

選ぶ際、参考にするのが臨床実習先です。実習は3カ所(見学実習も含めるともっとたくさん)に行きます。その3カ所で、いろいろな臨床現場を経験します。場合によっては同じような実習先になる場合もありますが、私の場合は、評価実習が維持期の病院、臨床実習1カ所目が中枢神経疾患中心の回復期病院、臨床実習2カ所目が整形、中枢神経疾患中心の急性期・回復期病院でした。見学実習では、老人保健施設と障害者施設にいきました。これで全ての領域をカバーできているわけではないですが、この実習を通して、自分がどの分野で働きたいのか、どの時期の患者様に関わりたいのかを考えました。

また、選ぶ際に重要なのが、働く場所です。実家の近くで働くのか、大学で県外に出た人は、大学のある県で働くのか、実家や大学のある場所ではなく全く関係のない土地に行くのか、などなどです。
私個人的な意見としては、やはり知っている土地で働くことをお勧めします。私は、1回目の臨床実習で初めて家から離れた場所で一人暮らしをしながら実習を受けました。実習で患者様とコミュニケーションを取ったり、その地域の話や自宅に退院される方には、情報収集として、自宅の場所や周囲の環境なども聞いていきます。自分の知らない土地での実習だったため、地域の話をされてもよくわからず、土地勘もないため、自宅周囲の環境などもピンときませんでした。2回目の臨床実習では、自宅近くの病院へ行くことができ、住み慣れた土地でのコミュニケーションや情報収集はとてもやりやすく、自宅周囲の環境についても大体の場所がわかるため、1つの情報から色々広げて考えることができました。
臨床実習を行う前は、1人暮らしをしたこともないし、少し街の方に出て、1人暮らしをしてみたい。と思っていましたが、2回の臨床実習を経て、実家周囲の病院へ就職したいと思うようになりました。
中には、臨床実習先で実習中に就職を決めてくる人もいます。これについては、実習先の募集状況にもよりますが、指導してくださるバイザーの先生と話をしたりして、就職が決まる場合もあります。私も2回目の臨床実習の際、実習先の病院が自宅から近かったことや、リハビリスタッフ間の雰囲気も良く、リハビリ以外の他職種とも協力したりコミュニケーションをとる場がたくさんあったことから、ここで働きたいと思いバイザーの先生に相談しました。バイザーの先生も来て欲しいということだったのですが、残念ながら、その年は募集が出ず、就職することはできませんでした。
私の働いている病院でも、実習生として来ていた学生が翌年就職するということが何回かありますが、その場合は、実習中に決まるわけではなく、他の方と同じように1次試験、2次面接を受けて採用となっています。
実習をする中で「この病院・施設で働きたい」と思ったら、バイザーの先生に聞いてみるといいと思います。


就職活動の時期

就職活動の時期としては、一般の就職活動とは大きく異なります。一般企業などの就職活動は、3年生の夏頃から始まると言われています。3年夏頃からインターンシップが始まり、このインターンシップが就職に大きく影響する場合もあることから、この頃から就活が始まっていると考えられます。
では、理学療法士(PT)の就職活動はいつからでどのように行われるのでしょうか?

就職活動において、一般企業への就職活動と大きく違う点が2つあります。1つ目は時期です。就職活動の時期としては、早くても4年次の夏です。夏といっても、まだ臨床実習期間中である場合が多く、実際の面接や就職試験はもっと後にあることが多いです。夏頃から見学などを行い、秋〜冬または冬〜春にかけて面接や就職試験があることが多いです。
前回の記事にも書きましたが、実習を無事終え、卒業試験に合格しないと国家試験を受けれず、国家試験に受からないと理学療法士として働くことはできません。病院・施設側は、卒業して国家試験を受かることを前提として内定を出し、就職してくることを前提に4月からの勤務を決めたり配属を決めたりします。養成校側も、就職の内定をもらったのに、卒業できなかった、国家試験受からなかったとなると、病院・施設側へ迷惑がかかるため、このようなことを避けたいわけです。内定を出したのに国家試験に落ちて理学療法士として働けないという学生が出ると、学校の信用も落ち、このようなことが続くと、この学校からは採用しないということになっていきます。
近年は、成績が優秀で実習も問題ない学生に対しては、早期から就職活動を許可する場合がありますが、そうでない(卒業試験もギリギリ、国家試験どうなるかわからない・・・)学生は、国家試験が終わるまで就職活動は禁止という学校も増えています。国家試験終了直後に、各会社が解答を速報で出すため自己採点をしてある程度合格か不合格かがわかります。点数が合格基準点以上あった学生は、就職活動を許可されるというわけです。国家試験は2月末にあることが多いため、3月から就職活動をして4月から働くといったギリギリの学生も多くいます。


理学療法士(PT)の就職活動のやり方〜一般企業との比較〜

一般企業への就職活動と大きく違う点、2つ目はやり方です。
一般企業への就職活動は一度に複数の企業の面接や試験を受けて、多い人はいくつも内定をもらったり、内定辞退をする場合があります。しかし、理学療法士(PT)の場合は、一度に複数の病院・施設を受けることはできません。例えば、一つの病院を受けると決めたら、その結果が出るまで、他を受けることはできません。また、内定をもらった場合は、辞退することもできません。理学療法士(PT)の採用枠は少なく、予備に採用することができません。辞退すれば、本人だけでなく、養成校の信用にも関わってきます。後輩の就職にも影響が出るため、複数受ける、辞退するということは絶対にできません。
就職活動の時期も遅く、一度に複数受けることができないため、2、3カ所も落ちるとなると、希望の病院・施設に応募することが難しくなり、落ちにくい場所を選んで応募するようになります。


就職活動といっても、一般企業ように大きな会場でいろいろな企業が集まって説明会がある・・・みたいな大規模な就職説明会はありません。では、どのようにして就職希望先の情報収集をするのでしょうか?

まずは、各病院や施設のHPをチェックします。HPには、病院の特性やどんな分野の患者様が多いのか、リハビリスタッフの人数など様々な情報が載っています。自分の希望や条件に合っているかを確認します。また、HPにはスタッフ募集などの情報が載っていることが多いため、募集があるのかをチェックします。ここに募集が載っていない場合でも、大学や専門学校のキャリアセンターに募集が来ている場合もありますので、こちらも確認しましょう。
募集もあり、自分の希望や条件に合うことが確認できたら、次は病院・施設の見学をしましょう。HPだけではわからない職場の雰囲気、リハビリ室の環境、患者層などは直接見学をして確認する必要があります。希望する病院・施設に自ら電話をして、現在就職活動中で見学をしたい旨を伝えます。病院・施設側と日程調整を行い見学をします。見学をせずに就職試験や面接に来る人はほとんどいません。それぐらい就職活動に見学は大切です。自分の目で確かめないと分からない部分や、HPには載っていない様々な情報が得られます。

自分の希望や条件に合うが、HPにも募集がない、キャリアセンターにも募集が来ていないという場合でも、まだ可能性があります。募集がないかどうか、直接病院・施設へ電話してみましょう。まだ公にしていないが、募集する予定だったり、キャリアセンターには募集を出していないという場合もあります。

このように病院・施設へ電話して見学というのをいくつかします。今までの臨床実習で経験したことと見学で感じたことを合わせて考え、どこを受けるのか決めます。

私の場合も、希望していた病院の一次試験が4年次の1月初旬にありました。一次試験終了後、結果が郵送され、合格した人は二次試験があるということでしたが、1月末になっても結果が郵送されずかなり不安だったのを覚えています。私の学校は就職活動の制限がなかったため、比較的早くから就職活動をしており、2月までには、同級生の8割ぐらいは就職先が決まっていました。2月になって一次試験合格の通知があり、すぐ二次面接があり、無事合格しました。就職先が決まったのが2月の中旬で、同級生の中でも遅かったため、かなり焦りました。しかし、今では、3月に就職試験をしているところも多く、中には、3月中に決まらず、4月過ぎてから就職する人もいます。


大学へ入学した頃は、こんなに就職活動の時期が遅いとは思わなかったのでびくりしましたが、事前に知っておくと、焦らず考えることができるかもしれません。また、親も就職先が決まっていないことに不安を感じていたようでしたが、理学療法士の就職活動はこういうものだと説明しておくと、安心されるのではないでしょうか。

次回は、理学療法士として就職した後の流れや気になる給料についてお話ししていきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。